臼蓋形成不全

臼蓋形成不全とは

臼蓋形成不全とは、股関節の骨盤側にある「臼蓋」と呼ばれる受け皿の部分が浅くなっている状態のことです。通常、臼蓋は屋根のように大腿骨頭（太ももの骨の上端の球状の部分）を深く覆っていますが、この病気では屋根が小さく浅いため、大腿骨頭を十分に覆うことができません。そのため体重を支える面積が狭くなり、関節の特定の部分に負担が集中してしまい、将来的に変形性股関節症に進行するリスクが高くなる病気です。

厚生労働省関連の調査データによると、変形性股関節症の有病率は1.0～4.3％とされており、これを日本の人口で換算すると約120万～510万人の患者がいると推定されます。このうち約9割が先天性臼蓋形成不全や先天性股関節脱臼が原因となっており、患者の約8割は女性が占めています。

臼蓋形成不全を放置すると、股関節の不安定さによって慢性的な痛みや変形性股関節症を引き起こすリスクが高まります。最初は運動後の重だるい痛み程度ですが、10～20年ほどの時間をかけて軟骨がすり減り、骨と骨が直接ぶつかる状態へと悪化していきます。進行すると安静時でも痛みを感じるようになり、歩行困難や日常生活動作の制限が起こります。最終的には関節軟骨が完全に損傷し、人工関節置換手術が必要な状況に至る可能性があります。50～60代以降に変形性股関節症を発症するケースが多く、将来的な治療の選択肢や成功率にも大きく影響します。

臼蓋形成不全の原因

開院以来、当院には臼蓋形成不全でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、臼蓋形成不全の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

臼蓋形成不全の原因として次のものが挙げられます。

臼蓋形成不全は複数の原因が絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、股関節の構造的不安定さや関節への過度な負担集中などが発生し、痛みや機能障害が発症します。家族に股関節の疾患がある場合、発症リスクが高まるとされており、体質的な要素が強く影響します。また子宮内での胎位異常や乳児期の股関節の動きを制限する育児習慣も、臼蓋の正常な発育を妨げることがあります。

一人ひとりの原因が違うからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。臼蓋形成不全なら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

臼蓋形成不全への対応として、次のようなものが一般的です。

運動療法（理学療法）

股関節周囲の筋力強化と関節可動域改善を目的とした運動やストレッチを行います。しかし継続的な運動を続ける必要があり、負荷を最適に保つためにプロの理学療法士と根気よく続ける必要があります。動きによっては悪化することもあり見極めが重要です。

痛み止めやヒアルロン酸注射

消炎鎮痛薬の処方や関節内へのヒアルロン酸注射により痛みの緩和を図ります。しかし一時的な症状緩和に留まり根本的な解決にはならず、長期使用による副作用のリスクがあります。効果の実感が得られない場合も多くあります。

体重コントロール指導

関節への負担を減らすためのダイエット指導や生活習慣の改善を行います。しかし結果が出るまでに時間がかかり、体重減少だけでは構造的な問題は解決されません。継続的な努力が必要で挫折しやすい面があります。

骨切り術（PAO手術）

浅い臼蓋の部分を切ってずらし、股関節のかぶさりを改善する根本的な手術療法です。しかし侵襲的な手術のため入院期間が長く、術後のリハビリにも時間を要します。手術リスクや合併症の可能性があり、完全な回復の保証はありません。

人工関節置換術

進行した症例に対して、人工関節に置き換える手術を行います。しかし人工関節の耐用年数に限界があり、若年者では将来的な再手術が必要になる可能性があります。手術による感染症や脱臼などのリスクも伴います。

臼蓋形成不全を改善するために

まずはあなたの臼蓋形成不全の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、臼蓋形成不全の原因を見つけ出します。検査結果を分かりやすく説明し、あなたの健康目標を達成するために、ケア計画を立てて、施術を進めていきます。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

臼蓋形成不全と大きく関わっている箇所を詳細に分析します。股関節や骨盤の可動域検査、全身の姿勢分析、筋肉や神経の状態、日常生活でのどんな姿勢で過ごしている時間が多いかをチェックするなどの検査をします。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や手術を避けたい方、整体やマッサージ、整骨院での治療で効果を感じなかった方も諦めずにご相談ください。

臼蓋形成不全のQ＆A

臼蓋形成不全は自然に治りますか？

臼蓋形成不全は骨の構造的な問題のため、自然に治ることはありません。しかし適切な治療により症状の進行を遅らせ、痛みを軽減することは可能です。

臼蓋形成不全の人がやってはいけないことは？

激しいスポーツや重い物の持ち上げ、長時間の立ち仕事など股関節に過度な負担をかける活動は控えることが大切です。ただし完全な安静は筋力低下を招くため適度な運動は必要です。

臼蓋形成不全と変形性股関節症の違いは何ですか？

臼蓋形成不全は股関節の構造的な異常で、これが進行して軟骨の摩耗や関節の変形が起こった状態が変形性股関節症です。前者は原因、後者は結果という関係です。

若い時は痛くないのに年を取ると痛くなるのはなぜですか？

若い時は軟骨がしっかりしているため痛みを感じにくいのですが、加齢により筋力低下や軟骨の摩耗が進むことで痛みが出現します。これは自然な経過です。

手術以外で改善する方法はありますか？

運動療法による筋力強化、体重管理、生活習慣の改善により症状の進行を遅らせることができます。カイロプラクティックなどの手技療法も有効な選択肢の一つです。

遺伝するものなのでしょうか？

遺伝的要因は関与しますが、必ずしも遺伝するわけではありません。家族歴がある場合は定期的な検査を受けることで早期発見が可能です。

臼蓋形成不全で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックと臼蓋形成不全は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

臼蓋形成不全は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。