グロインペイン症候群

グロインペイン症候群とは

グロインペイン症候群（鼠径部痛症候群）とは、股関節や足の付け根（鼠径部）に痛みや不快感を引き起こす症状の総称です。特にサッカーなどのスポーツをする人に多く見られる症状として知られています。キック動作や急な方向転換、ダッシュなどの際に痛みが強くなるのが特徴的です。

明確な単一の原因を特定することが困難で、筋肉や腱、関節など複数の要因が複合的に関与して発症する症候群として捉えられています。日本のスポーツ人口の増加に伴い、年間数万人規模で新たな患者が発生していると推定されます。特に20歳前後の男性アスリートに多く、サッカー選手では競技人口の約10-15％が経験するという報告もあります。

グロインペイン症候群を放置すると、まず慢性的な痛みが定着し、日常生活にも支障をきたすようになります。痛みのある股関節をかばうことで、腰痛や膝痛、足首の痛みなど他の部位にも二次的な障害が発生する可能性があります。筋力低下や関節可動域の制限が進行し、歩行困難や階段昇降時の痛みが生じることもあります。

スポーツ選手の場合、競技パフォーマンスの著しい低下により競技継続が困難になります。最悪の場合は競技引退を余儀なくされることもあります。また、精神的なストレスから睡眠障害やうつ状態を引き起こすリスクも高まってしまいます。

グロインペイン症候群の原因

開院以来、当院にはグロインペイン症候群でお困りの方が数多く来院されています。これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、グロインペイン症候群の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

グロインペイン症候群の原因として次のものが挙げられます。

グロインペイン症候群は複数の原因が絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、股関節周辺の筋肉・腱の炎症や損傷、骨盤の歪み、筋力のアンバランスなどが発生し、鼠径部痛が発症します。それは人によって違い、単に筋肉をほぐしたり関節の動きを矯正するだけでは、全ての問題は取り切れません。

一人ひとりの原因が違うからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。グロインペイン症候群なら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

グロインペイン症候群への対応として、次のようなものが一般的です。

保存療法（安静・リハビリテーション）

痛みが落ち着くまで安静にし、段階的にストレッチや筋力訓練を行い、問題のある可動性や安定性を改善していきます。しかし改善まで長期間を要し、完全な競技復帰までに数ヶ月から1年以上かかることがあります。また、根本原因が解決されない場合は再発のリスクが高くなります。

薬物療法

非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）の処方により、痛みや炎症の軽減を図ります。しかし長期服用により胃腸障害や肝機能障害などの副作用リスクがあり、根本的な治療にはならず一時的な対症療法に留まります。

物理療法

電気治療や温熱療法、超音波治療などにより血流改善や筋肉の緊張緩和を促します。しかし短期的な症状軽減には有効ですが、根本改善には繋がりにくく、継続的な通院が必要で時間的・経済的負担がかかります。

注射療法

ステロイド注射やヒアルロン酸注射により、局所的な炎症抑制や潤滑改善を行います。しかし効果が一時的で繰り返し施行が必要な場合があり、感染リスクや注射部位の組織損傷の可能性があります。

手術療法

保存療法で改善しない場合、薄筋腱切離術や恥骨結合固定術など、原因に応じた外科的処置が検討されます。しかし手術後の回復に長期間を要し、必ずしも完全な症状改善が保証されません。また、手術自体のリスクや入院による社会復帰の遅れが生じます。

グロインペイン症候群を改善するために

まずはあなたのグロインペイン症候群の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、グロインペイン症候群の原因を見つけ出します。検査結果を分かりやすく説明し、あなたの健康目標を達成するために、ケア計画を立てて、施術を進めていきます。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

グロインペイン症候群と大きく関わっている箇所を詳細に分析します。股関節や骨盤の可動域検査、全身の姿勢分析、筋肉や神経の状態、日常生活でのどんな姿勢で過ごしている時間が多いかをチェックするなどの検査をします。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージ、整骨院での治療で効果を感じなかった方も諦めずにご相談ください。

グロインペイン症候群のQ＆A

グロインペイン症候群は自然に治りますか？

軽度の場合は適切な休息により自然治癒することもありますが、多くの場合は専門的な治療とリハビリテーションが必要です。放置すると慢性化するリスクが高いため、早期の適切な対処が重要です。

グロインペイン症候群の人がやってはいけないことは？

痛みを我慢しての運動継続、強すぎるストレッチ、急激な方向転換やキック動作は避けるべきです。また、痛み止めを服用しての無理な運動も症状悪化の原因となります。

どのくらいの期間で改善しますか？

症状の程度により異なりますが、軽度なら数週間、重度の場合は数ヶ月から1年程度かかることがあります。早期治療開始と適切なリハビリテーションにより期間短縮が期待できます。

手術をしなくても完治できますか？

多くの場合、保存療法や適切な治療により手術なしでの改善が可能です。ただし、重度の構造的損傷がある場合は外科的治療が必要になることもあります。

再発を防ぐにはどうすればよいですか？

股関節周囲の筋力強化、柔軟性の維持、正しい動作パターンの習得、適切なウォーミングアップとクールダウンの実施が重要です。また、体幹の安定性向上も効果的です。

何科を受診するのが最適ですか？

まずは整形外科での診断が推奨されます。スポーツ整形外科やスポーツ医学科があればより専門的な診療を受けられます。理学療法士によるリハビリテーションも重要な治療選択肢です。

MRIで異常がないと言われましたが、なぜ痛いのですか？

グロインペイン症候群は機能的な問題が原因のことが多く、画像検査では明確な異常が写らない場合があります。筋肉の協調性や動作パターンの問題が痛みの原因となっている可能性があります。

痛み止めを飲み続けても大丈夫ですか？

長期服用は胃腸障害などの副作用リスクがあります。痛み止めは症状を一時的に和らげるものであり、根本治療と併用することが大切です。医師の指導のもとで適切に使用してください。

ストレッチはした方がよいですか、しない方がよいですか？

急性期の強い炎症がある時期は避け、症状が落ち着いてから段階的に開始します。強すぎるストレッチは逆効果なので、専門家の指導のもとで適切な強度で行うことが重要です。

競技復帰はいつ頃可能になりますか？

症状の程度や治療への反応により個人差がありますが、軽度なら数週間、重度の場合は数ヶ月から半年程度かかることがあります。段階的な復帰プログラムに従って慎重に進めることが大切です。

グロインペイン症候群で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックとグロインペイン症候群は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

グロインペイン症候群は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。