ファミリーカイロプラクティック三鷹院は1993年に品川、1999年に小金井(後に三鷹に移転)、2003年に駒込にて開院し、2016年に「ファミリーカイロプラクティック三鷹院」として合併し、国内最大級の広さの院としてリニューアルオープンしました。
25年間(2018年時点)で25万人の施術実績があります。
これまでに多くの「頚椎症」でお困りの患者さんを施術してきました。
頚椎症でお困りの方へ向けて当院の「頚椎症」の治療方針について記しましたので、お読み下さい。
頚椎症とは
首の骨(頸椎)は7つあり、上から順位第1頚椎、第2頚椎と呼びます。それぞれの7つの首の骨の間には、椎間板というクッション性のある組織があります。
頚椎症と頚椎椎間板ヘルニア(「ヘルニア」はドイツ語で、「飛び出る」という意味)は、よく似ています。どちらも、頚部の脊椎から手や腕に行く神経が圧迫されることにより、手のしびれや痛みの症状が出現する病気です。重症の場合には、歩行障害や、足のしびれなど、下肢まで症状が出る場合もあります。
二つの違いは、頚椎症では首の骨が年齢や悪い姿勢が続いたことによりで長い年月をかけて少しずつ変形し神経を圧迫するのに対し、椎間板ヘルニアでは椎間板そのものが押し出され神経を圧迫することによって起こる点とされています。
頚椎椎間板ヘルニアの場合、完全に髄核が飛び出る場合には手術が必要となりますが、実際には髄核が飛び出ていなくても頚椎椎間板ヘルニアと診断されたり、ヘルニアのなりかけと伝えられたりすることもあります。
頚椎の椎間板や椎骨が加齢に伴って変性/変形することで、脊柱管や椎間孔が狭くなる状態です。
その結果、脊髄が圧迫されて脊髄症状が出るものを頚椎症性脊髄症(けいついしょうせい せきずいしょう)、神経根の症状が出るものを頚椎症性神経根症(けいついしょうせい しんけいこんしょう)と言います。
頚椎の役割には、身体や頭を支える以外にも、背骨の間を流れる神経を保護するという役割があります。首には、通常前に向かってカーブ(弯曲)がありますが、重たい頭を支えるには、カーブがある方が首の根本(ねもと)にかかる負担が減る構造になっています。交通事故やスポーツの怪我、出産時の鉗子分娩、日ごろの悪い姿勢などの原因が積み重なることで、首のカーブが崩れます。
病院では、加齢のためということがよく言われますが、若い年代の方でも頚椎症と診断されることはありますので、加齢というのは原因の一要素に過ぎません。通常、病院では、レントゲン撮影をすることで首の骨の間が詰まっているかを確認し、腕や手に神経症状が出ている場合には、MRI・CT撮影をして神経が圧迫されているかどうかを調べ、診断をします。
当院では、病院での結果も参考にしながら、本当に手術が必要かどうかのセカンドオピニオンとして活用いただきます。出来る限り、病院で撮影されたレントゲン画像やMRI・CTの画像や診断結果を持参いただくとより良い相談が可能になります。ただし、当院には医師は在籍はしておりませんので診断行為は行いませんので、ご留意ください。
頚椎症になるメカニズムとは
首のカーブが崩れることを、ストレートネックと呼びます。ストレートネックになると重たい頭を支えるために、首にかかる重量が増え、首回りの筋肉は緊張し、椎間板や骨の位置がずれます。すると、首の骨の中を流れる神経を干渉します。
神経を干渉すると、3つの神経機能が下がります。
1つ目に、運動神経機能が下がると、手のシビレが出たり、物を落としやすくなったりします。
2つ目に、感覚神経機能が下がると、痛みが出たり、しびれが出たりします。
3つ目に、自律神経機能が下がると、のどを痛めやすかったり、鼻炎、中耳炎、目の症状が出たりします。
このように、頚椎椎間板症というのは、首の本来のカーブが崩れ、ストレートネックになり、椎間板が神経の流れを悪くさせ、結果としてさまざまな神経症状を引き起こす可能性があるのです。
ただし、症状の出方には個人差があります。
「頚椎症の根本対策」とは
病院では一般的には、まずは保存療法という名のもとに、頚椎カラーや、牽引治療、投薬治療が行われます。
頚椎カラーは頚椎の周りの組織が炎症を起こしている急性期には、可動域を制限して痛みを増やさないという意味では有効ですが、つけたとしても2週間程度を目安としてほしいです。
頚椎カラーをしていると、ラグビー選手のように首が太い方でも、首を動かさない状態が続くので、やがて筋肉は衰え、首が痩せ細っていき、首を支える力が弱まっていきます。
例えば、首長族という首にリングをはめて首を伸ばし、首が長いことで美しさの基準をはかる部族がいますが、一度リングを付けだすと一生首にリングをはめ続ける必要があります。頸椎カラーと同様の理由で「首を支える」筋肉が育たないためです。
首の牽引療法を行う場合もありますが、牽引をしている数10分間の間だけは、一時的に神経干渉が楽になるので症状が軽減することはありますが、様々な方向にずれてしまっている首の関節を一律に上下に牽引しているだけなので、牽引を終えたら関節の構造は元の状態に戻ります。
逆に、首を牽引すると、筋肉は引っ張ると自動的に引っ張り返しますから、首に余分な緊張を生むことにもつながります。例えば、手を誰かに引っ張られると、無意識に引っ張り返す力が働きます。首も同様で、無用な筋肉の緊張を生みますので、お勧めできません。
薬の処方では、痛み止めや筋弛緩剤などを飲み続けていると、副作用が起こる可能性があります。ロキソニンの場合は消化器症状、筋弛緩剤の場合には精神神経系症状(ふらつき、めまい、眠気、脱力感)、消化器症状(吐き気、食欲不振、腹痛)、過敏症(発疹、痒み)などが現れる場合があります。
そもそも、原因が交通事故やスポーツの怪我という単体であれば、治療法についてだけの論議でよいのですが、現実的には事故後10年経過してから症状が出ることも多いです。すると、頚椎椎間板症の原因は単体ではなく、複数の原因の組み合わせと考えた方が自然だと考えます。
手術という選択肢もありますが、身体にメスを入れるということは当然リスクはありますので、漠然と手術を選択するのはお勧めできません。ある調査では、脊椎(首や背中や腰の骨)に疾患があり、手術を行った方の内、最初に病院を受診した方が手術を受ける傾向が高いのに対し、最初にカイロプラクティック院を訪れた方は手術を受けずにすむ傾向が高いことが分かっています。脊椎の疾患の内、本当に手術しかアプローチ方法が無いというケースは半分に満たないというレポートもあります。
そもそも病院で手術が必要と診断されたケースの内、およそ半分はカイロプラクティックの見地からみると手術は不要と考えています。
ただ、満を持して手術をしたとしても、その原因が何かをきちんと把握していなければ、再発の可能性もあるのです。
また、症状の大小に関わらず、今の姿勢によってどれだけ首に負担がかかっているのかをまず知ることは大事ですが、もし負担のある状態であれば、遅かれ早かれ頚椎椎間板症は進行しますし、骨の変形が出てくれば変形性頚椎症という状態になりますし、脊髄が塞がってくれば脊柱管狭窄症という状態を併発することになりかねません。
併発する症状としては、腕や手の痛みやしびれや力が入りにくくなるだけでなく、頭痛症状なども引き起こしやすいです。頭痛の症状の70%は頚椎の関節構造に何かしらの問題が起こり引き起こされるという研究レポートもあります。
カイロプラクティックのエビデンスとしては、次の2つをご紹介します。「モビリゼーション」や「マニピュレーション」というのは、カイロプラクティックなどの手技により、関節に本来の可動域が戻るような治療を行うことです。
「運動器の10年(2000年-2010年)」の頚部痛特別調査委員会は、1980年から2006年の間に発行された科学論文を精査し、学術レビューをした結果、ほとんどの頚部痛患者が、エクササイズ、低出力レーザー療法、あるいは鍼治療と並行して手技療法(モビリゼーション、マニピュレーションおよびマッサージ)から恩恵が得られるであろうと推奨しています。(Hurwitz et al. 2008)。
また、頚部疾患へのマニピュレーションについて書かれた科学論文のコクラン系統的レビューは、「モビリゼーションおよび/またはマニピュレーションは、エクササイズと併用することで、頭痛の有無に関わらず、持続性の機械的頚部痛に有効である。」と報告しています(Grosset al., 2004)。
更には、クイックマッサージに行ってもその時は一時的に楽にはなっても、次の日にはまた元通りということでは、根本の解決になりません。当院でも筋肉に対するケアは行いますが、あくまでも関節が動くようにモビリゼーションという方法で矯正やマッサージをすることもできます。
なぜ頚椎症になるのでしょうか?
頚椎症になる理由は、極めてシンプルだと捉えています。
1番目の理由は、交通事故やスポーツの怪我、出産時の鉗子分娩、日ごろの悪い姿勢や所作などの物理的ストレスの原因が積み重なっていることです。
2番目の理由は、精神的なストレスです。
人は精神的なストレスを抱えると、首をうな垂れるというように、頭を下に下げてしまうことがあります。一時的であれば問題ないのですが、そういう状態が長い間続くと、首に物理的なストレスが加わり続けることになります。
精神的なストレスそのものを少しでも減らすアプローチも必要ですが、少なくとも心と体は呼応し合うということを考えれば、意識的に姿勢を正す、頭を首の上にちょこんと乗せるように意識することはとても大事です。
私はこのことを書籍「1日3回で、ねこ背がよくなる『姿勢の魔法』シャキーン!」として出版していますが、頭の位置を変える努力をしただけで首周辺の症状が改善されたというお声を多数いただいております。
3つ目の理由として、「加齢」という原因ですが、もちろんこれは原因の一つではあるのの、年を重ねた方が全員頚椎椎間板症になるわけではありません。
実際には若い年代の方でも頚椎椎間板症と診断されることはありますので、加齢というのは原因の一要素に過ぎないとも言えます。
もしそこで原因が特定できた場合には、関節の動きが制限されている箇所をカイロプラクティックという手技で関節の動きを改善させましょう。その上で、姿勢をよくするための姿勢ケアを実践いただきます。
事実、当院には頚椎椎間板症と診断された方でも、当院の検査で問題を特定し、手術が必要と言われた方でも手術を受けずに回復された方からの喜びの声をたくさんいただいております。
中には手術も止むを得ないと判断せざるを得ない方もいらっしゃいますが、もし手術を受けた場合でもそれまでに出来る限りの関節の矯正や姿勢ケアを行っておくことで、術後の回復が早まるという効果もあります。
また手術を既に受けてしまったけれども症状が改善しなかったという方でも、手術を受けた箇所以外の関節に対する治療や、姿勢ケアなど、できる範囲でケアを行い、追加の手術を受ける可能性を低くするケアも行うことができます。
首にまつわる症状や不安をお持ちの方にはいろんな状態がありますが、いずれに方にも効果を感じていただけるケースが多いです。
そもそも、私自身が元々ひどいねこ背で、更に7歳の時には頭に金属バットが当たる大怪我をしており、首を牽引して計5週間入院しました。私自身は手術を受ける前にカイロプラクティックであり、おかげさまで回復し、仕事に打ち込むことができ、休日にはスポーツに旅行にと楽しむことができています。
私の使命は、頚椎症の本当の原因を知っていただき、出来る限り薬や手術に頼らずに、カイロプラクティック、姿勢ケアを活用して元気になる方を1人でも多く増やすことです。
あなたのお役に立てましたら幸いです。
カイロプラクティックの頚椎症に対するアプローチ
*サブラクセーション(Subluxation)とは
からだは骨格で支えられています。脳から全身に神経が巡って、からだは機能しています。姿勢が歪むと骨の位置が正しくなくなり、神経の流れが悪くなります。骨の位置がずれ、神経の流れを妨げた状態を「サブラクセーション」と呼びます。
カイロプラクターはサブラクセーションを発見し、矯正、予防する専門家です。カイロプラクティックは、骨、筋肉などを調整し、神経の流れを整え、自然治癒力を活性化させる治療法です。
サブラクセーション(Subluxation)の語源は、sub(少し) + lux(光・力) + ation(状態)となり、光・力が少ない状態になるという意味です。
美しい姿勢を手に入れることは、からだとこころを整えること
美しい姿勢を手に入れると、健康や美容の増進、運動能力の向上が期待されます。
姿勢分析レポートをもとに、カイロプラクティック&姿勢シャキーン!ケアで姿勢美人を目指しましょう。
背骨の並び方がずれ、神経の流れが悪くなると心と身体の健康、美容、運動能力が低下します。
カイロプラクティックは筋肉や骨格を矯正し、神経の流れを良くする効果が期待されます。
痛みは、脳に伝わる情報の一つに過ぎません。
痛みだけで、症状の重さが決まるわけではありません。
痛みが無くなっても、関節の動く範囲が制限されて、神経の流れが悪くなっているということとイコールにはならないのです。
痛みが無くなった時点では、本来の神経機能の40%が回復したに過ぎません。
当院では、神経の流れの度合いを検査し、関節をつくだ式カイロプラクティックケアで矯正することで神経の流れを整え、姿勢シャキーンケアで姿勢を改善し、更には血液検査に基づいた栄養指導による予防の促進のお手伝いも可能です。
施術の流れ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
頚椎症を根本改善したいというあなたのお役に立てましたら幸いです。
詳細は、「施術の流れ」のページをご覧ください。
ファミリーカイロプラクティック三鷹院
院長:佃 隆 副院長:佃 美香