ダイアログ・イン・ザ・ダーク
こんにちは、スタッフです(^^♪
今回は、5月に当院の先生とスタッフで体験したダイアログ・イン・ザ・ダークというイベントについてご紹介します。
昨年はダイアログ・イン・ザ・サイレンスという音のない世界を体験する企業研修向けのイベントに参加し、日常とかけ離れた世界を味わい多くのことを学びました。
そちらについてはブログの最後でご紹介しておりますので、是非ご覧ください。
ダイアログ・イン・ザ・ダークでは照度0の真っ暗闇の世界で、食事したり、子どものように遊んだり、何かを作ったり様々な事を体験しました。
照度0とは自分の手さえ見えない本当に真っ暗な世界です。
全く想像のできなかった世界でした。
普段視覚を頼りにした生活では気が付けなかった、たくさんの事を感じることができました。
Concept コンセプト (HPより)
暗闇の中での対話は、誰もが対等になれる。
日常では簡単にできる作業が、暗闇では出来ません。
性別、年齢、容姿、障害、肩書きなど、すべて意味を失います。
視覚障害者のアテンドに導かれ、参加者は声を掛け合いながら、
見ること以外の感覚を使い、主体的に気づきを得ていきます。
「コミュニケーション向上」「チームビルディング」「イノベーション能力向上」
「リーダーシップ養成」「ダイバーシティ推進」
600社を超える企業で、“暗闇体験”が導入されてきました。
女性と男性も、新人と社長も、障害者と健常者も、
暗闇の中での対話は、誰もが対等になれます。
あなたの企業でもいかがでしょうか?
ダイアログ・イン・ザ・ダークの研修とは (HPより)
1988年にドイツで生まれ、これまで世界39か国で開催されています。
その内容自体はシンプルで、照度ゼロの真っ暗闇で、チームのメンバーで共同作業をするというもの。
さらに『アテンド』と呼ばれる視覚障がい者のスタッフが案内役としてつきます。
照度0の空間では、何時間たっても“暗闇に目が慣れる”ことはないため、最後まで視覚を使わずに研修を進めることになる。
人間の五感のうち、視覚情報は約9割を占めているという話もあるが……。この視覚を遮断することで、いったいどのような効果を生むのか?
健常者は『アテンド』や他の参加者の助けなしには行動できず、お互いに助け合う必要性もでてきます。
暗闇は価値観や発想の転換を促す非日常的な空間であり、それゆえに従来の人間関係を脱したフラットなコミュニケーションを促進します。
いかがでしょうか。真っ暗闇の世界を体験したくなってきましたか?
私は参加前は楽しみな気持ちと不安な気持ちが入り混じっていましたが、
参加して本当によかったと思っています。スタッフの感想もご紹介します。
スタッフの感想
『暗闇の中では本当に何も見えず、一気に不安になりました。
その中でいつも聞きなれたスタッフの声が聞こえ、見慣れた笑顔が浮かび心強かったです。
また、手を取り合うことでお互い安心することができました。
顔が見えていないことで、逆に私は人目を気にせず次第にリラックスをしていたことに自分でも驚きました。
目に見えないことでもたくさんの事を感じられることに気が付きました。』
『話している相手の顔を見たいもどかしさも感じながら、話し方や声など素敵な所に集中できたのは新しい発見でした。
アテンドさんの落ち着いた安心感や可愛らしいお声と相槌の優しさに触れることが出来て良かったです。
自分がサポートしてもらえた時の安心感を忘れずに、いつも誰かに必要な手助けができるようにいたいと思います。』
『お互いを見て普段は状況を判断しているので、暗闇では「今ここにいます」「○○しています」と普段より発信している自分に気が付きました。
日常では体験できない本当の暗闇に始めは恐怖を感じました。
その怖さを和らげたのはアテンドさんや他のスタッフの存在でした。
暗闇の中でのコミュニケーションに段々と心地よさも感じるようになりました。
周りの人の優しさに囲まれた素晴らしい体験でした。』
ダイアログ・イン・サイレンス ~静けさの中の対話~
こんにちは、スタッフです(^^♪
今回は、社員旅行の一つのイベントとして参加した『ダイアログ・イン・サイレンス』についてご紹介します。
私は、こちらのイベントを知った時一体どんな事を体験するのか想像ができず、とても興味を持ちました。
実際に体験すると様々なことを感じ、とても不思議で温かい気持ちになりました。
皆様にも是非知って頂きたいと思いご紹介いたします。
ダイアログ・イン・サイレンスとは?
ダイアログ・イン・サイレンス DIALOGUE IN SILENCE ~静けさの中の対話~
言葉の壁を超えて、人はもっと自由になる。
音のない世界で、言葉の壁を超えた対話を楽しむエンターテイメント、
それがダイアログ・イン・サイレンス。
体験を案内するのは、音声に頼らず対話をする達人、聴覚障害者のアテンドです。
参加者は、音を遮断するヘッドセットを装着。
静寂の中で、集中力、観察力、表現力を高め、解放感のある自由を体験します。
そしてボディーランゲージなど、
音や声を出さず、互いにコミュニケーションをとる方法を発見していきます。
たとえ母国語の異なる人であっても、想像以上の交流が深まります。
1998年にドイツで開催されて以降、フランス、イスラエル、メキシコ、トルコ、中国でも開催。
これまで世界で100万人以上が体験しています。
2020年、東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、
私たちの「おもてなしの心」を育み、ホスピタリティを高める体験となるでしょう。
日本に静かな衝撃を起こす一か月が、はじまります。(HPより)
いかがでしょうか?音のない世界とは一体どのようなものなのか、興味が湧いてきますよね。
言葉を使わないコミュニケーションができれば、もっと対話を楽しみ、様々な壁を乗り越えられる可能性を秘めているのではと感じますね。
体験
体験中は、言葉を一切使用しない事がルールになっています。
言葉だけでなく音もたててはいけません。
普段割とおしゃべりな私は少し不安になりました(^-^;
そして、参加者全員がヘッドホンをつけて音が聞こえない状態を作ります。
ヘッドホンを装着すると、音が一切聞こえなくなり一気に不安になりました。
また、音が聞こえてこないので周りの状況を良く観察するように自然と集中力が高まりました。
体験内容はここでは詳しくお伝え出来ませんが、言葉や音、そして手話が使用できないので、
それ以外の事で自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを理解したりとコミュニケーションをとります。
ジェスチャー、そして表情がとても重要になってきます。
アクティビティの最後には、同じグループの方やアテンドをしてくださった視覚障害者の方と感想などをシェアしました。
私達をアテンドして下さったのは、カリンさんという女性の方でした。
写真でもお分かりいただけるように笑顔がとても素敵な方です。
カリンさんの表現力には、とても感心しました。
コロコロと豊かに変わる表情や、気持ちを伝えようとする一生懸命な姿に感動しました。
カリンさんによると、手話は気持ちをまっすぐ伝えることができてとっても便利なようです。
『言葉で伝えるのは難しいですよね、忖度(そんたく)とかもありますもんねー(^^)』と笑っていらっしゃったのが印象的でした。
最後に、真っ白な本を一冊いただき、体験を通して感じたことや、学んだことを記しました。
そして自分の気持ちにあった、色の表紙を選びます。
何色かある中で私たちは全員ピンク色を選んでいました。
出来上がった本はいつか私たちの手元に届くそうです。
体験を通じて感じたことをずっと覚えておくことができますね。
届くのがとても楽しみです。
終わりに
今回『ダイアログ・イン・サイレンス』に参加することができ、体験を通じて学ぶことや感じることがとても多く勉強になりました。
私は音のない世界では、とても不安になり、周りの方の笑顔に何度も安心感をおぼえました。
日頃から笑顔でいることの大切さを感じました。
また、コミュニケーションは言葉だけでなく、表情など様々なもので伝えることができると分かりました。
嬉しい時には嬉しいと、悲しい時には悲しいと素直に表現していきたいと思いました。
日頃たくさんの音に囲まれて生活をしていますが、時々静かな場所で自分の気持ちに向き合うことも必要かもしれないと思いました。
院長 佃 隆より
今年の社員旅行で、ダイアログ・イン・サイレンスに参加しましたが、もともとはダイアログ・イン・ザ・ダークというイベントに去年参加し、とても感銘を受けたので、私としてはダイアログシリーズの2つ目の参加となります。
ダイアログ・イン・サイレンスが音の無い世界なのに対して、ダイアログ・イン・ザ・ダークは、光の無い世界でのソーシャルエンターテインメントです。
参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、グループを組んで入り、暗闇のエキスパートである視覚障がい者のアテンドにより、中を探検し、様々なシーンを体験します。
その過程で視覚以外の様々な感覚の可能性と心地よさに気づき、コミュニケーションの大切さ、人のあたたかさなどを思い出します。
実際に行ってみての感想は、ダイアログ・イン・ザ・ダークもダイアログ・イン・サイレンスのどちらもマイノリティの存在を理解した上で、コミュニケーションを取ることの大変なことを受け止め、工夫し、前向きに行っているということです。
当院で提供しているカイロプラクティックケアのセルフトレーニングの一環として、目を閉じたり、耳栓やヘッドホンをすることで、一時的に感覚器を制限し神経伝達レベルを鍛えましょう、ということを提唱しております。
それによって他の感覚を総動員する感じになります。
日常に戻った時に、いかに今までコミュニケーションをする際に、自分の持っている能力を出し切っていなかったか、理解いただけると思います。
私自身も怪我で入院や自宅療養が長かった経験がありカイロプラクターになりましたが、見た目とは裏腹に以外とデリケートな体だからこそ、人一倍のケアが必要です。
自分としては淡々と過ごしていますが、一般の方からするとすごいご苦労があるんですね、と言われます。
カイロプラクティックにかかる方というのは、骨がずれて神経の流れが悪くなるという意味では、「神経伝達障害者」とも言うことができます。
「虫歯」のように、一般の方が認知している疾患であれば苦労も理解しやすいですし、予防歯科という概念も広まりつつあります。
でも、視覚障害、聴覚障害、神経伝達障害、という概念はまだまだ広まっているとは言えない状況があります。
ちなみに、当院では、同伴者の方に、側弯症など、骨がずれている当時者の大変さを理解いただくために、座った状態で体を右に傾け、首を左に傾け、左肩を前に出す、というような負荷のかかる体勢をしていただくことがあります。
実際にやってみると、30秒ともたないと思いますが、骨がずれていて、なんとなく元気が出ない、痛みが取れないというのは、こういう状況で生活しているんですよ、とお伝えすると共感力が高まります。
本当の苦労というのは、当事者にならないとなかなか分からないものですが、「ダイアログ・イン・ザ・サブラクセーション」とも言うべき環境をつくっているわけですね。
こうした場をつくっていただいた、アンドレアス・ハイネッケ氏(ダイアログ・ソーシャル・エンタープライズ)はじめ、一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ代表理事の志村季世恵さん、ダイアログ・イン・ザ・ダーク代表の志村真介さんに心より感謝の気持ちをお伝えいたします。
機会がありましたら、みなさまもダイアログシリーズのイベントに参加されますこと、お勧めいたします。
ファミリーカイロプラクティック三鷹院 院長 佃 隆