前庭神経炎

前庭神経炎とは

前庭神経炎とは、内耳から脳へバランス情報を伝える前庭神経に炎症が起こることで、突然激しい回転性めまいと吐き気・嘔吐を引き起こす疾患です。難聴や耳鳴りなどの聴覚症状は伴わず、意識障害や手足の麻痺なども起こらないため、生命に危険はありませんが、日常生活に大きな支障をきたします。

厚生労働省の2022年国民生活基礎調査によると、めまいの有訴者率は全体で20.3％、65歳以上では30.0％と報告されています。前庭神経炎は、めまい入院患者の約16.4％を占めており、年間推定患者数は数万人規模と考えられています。発症年齢は50-60歳代にピークがあり、男女比はやや女性に多い傾向があります。

前庭神経炎を適切に治療せずに放置すると、めまいやふらつきが慢性化し、数ヶ月から数年にわたって症状が持続する可能性があります。最悪の場合、前庭代償機能が十分に働かず、常にふわふわした感覚や不安定感が残り続けることがあります。これにより転倒リスクが高まり、外出への恐怖心から社会的孤立を招く恐れもあります。また、慢性的なめまいは精神的ストレスを増大させ、うつ状態や不安障害を併発する可能性もあります。

前庭神経炎の原因

開院以来、当院には前庭神経炎でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、前庭神経炎の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

前庭神経炎の原因として次のものが挙げられます。

前庭神経炎はこのような複数の原因が複雑に絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、前庭神経の機能低下や内耳のバランス機能の障害などが発生し、激しいめまいが発症します。それは人によって違い、単に薬物療法だけでは、全ての問題は取り切れません。

1人1人の原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院や他の治療院で改善しなかったとしても、諦める必要はありません。前庭神経炎でお困りなら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

前庭神経炎への対応として、次のようなものが一般的です。

薬物療法（急性期）

めまいを軽減する抗めまい薬、吐き気を抑える制吐剤、神経の炎症を抑えるステロイド剤を投与します。しかしステロイドの副作用として血糖値上昇、免疫力低下、胃腸障害などが生じる可能性があり、長期使用は避ける必要があります。抗めまい薬も眠気や集中力低下を引き起こすことがあります。

点滴治療

強い吐き気により経口摂取が困難な場合、水分補給と薬剤投与のため点滴治療を行います。しかし入院が必要となる場合が多く、仕事や日常生活への影響が大きくなります。また、根本的な治療ではなく対症療法に留まります。

安静療法

急性期には頭部を動かさず、安静を保つことで症状の悪化を防ぎます。しかし長期間の安静は筋力低下や前庭代償機能の遅延を招く可能性があり、回復を遅らせる場合があります。

前庭リハビリテーション

急性期を過ぎた後、平衡感覚の回復を促すための専門的な運動療法を実施します。しかし専門的な指導が必要で、継続的な通院が求められます。効果が現れるまでに数週間から数ヶ月を要し、途中で挫折する患者も少なくありません。

前庭神経炎を改善するために

まずはあなたの前庭神経炎の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院では、神経系の調整を中心とした施術により、前庭神経の機能回復を促進します。カイロプラクティックの手技により、頸椎や上部胸椎の調整を行い、内耳への血流改善を図ります。また、自律神経のバランスを整えることで、めまいの症状軽減を目指します。薬物療法だけでは改善が困難な慢性化した症状に対しても、効果的なアプローチが可能です。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、前庭神経炎に対して独自の5種類の検査により症状の原因を特定し、一人ひとりに最適な治療計画を立案します。世界基準のカイロプラクティック技術を用いて、神経系の調整を中心とした施術を行います。25年間で17万人の施術実績を持つ院長が、豊富な経験をもとに症状改善に取り組みます。

また、男女のカイロプラクターが在籍しているため、患者様のご希望に応じて担当者を選択できます。完全予約制により、お待たせすることなく、じっくりと施術に集中できる環境を整えています。

前庭神経炎のQ＆A

前庭神経炎は自然に治りますか？

多くの場合、適切な治療により数週間から数ヶ月で改善します。ただし、放置すると慢性化する可能性があるため、早期の専門的治療が重要です。自然治癒を待つよりも、積極的な治療により回復を促進することをお勧めします。

前庭神経炎の人がやってはいけないことは？

急性期には急激な頭部運動や体位変換を避け、安静を保つことが大切です。また、運転や高所作業など危険を伴う活動は控えてください。アルコールの摂取も症状を悪化させる可能性があるため避けましょう。

メニエール病との違いは何ですか？

前庭神経炎は聴覚症状を伴わず、通常は単発性の発作です。メニエール病は難聴や耳鳴りを伴い、繰り返し発作が起こる点が異なります。また、前庭神経炎は炎症が原因ですが、メニエール病は内耳の水腫が原因とされています。

再発する可能性はありますか？

前庭神経炎は基本的に単発性の疾患で、同じ側での再発は稀です。ただし、反対側に発症する可能性は完全には否定できません。再発予防のためには、ストレス管理や規則正しい生活習慣が重要です。

完治までにどのくらいの期間がかかりますか？

急性期は数日から1週間程度で改善し、完全回復には数週間から数ヶ月を要します。個人差があり、適切なリハビリが回復を促進します。当院では、患者様の状態に応じて最適な治療期間をご提案いたします。

運転や仕事復帰はいつからできますか？

めまいや不安定感が十分に改善してからの復帰が安全です。医師と相談の上、段階的に活動レベルを上げていくことをお勧めします。当院では、社会復帰に向けたサポートも行っています。

薬が効かない場合はどうすればいいですか？

薬物療法と並行して前庭リハビリテーションを行うことで、平衡感覚の回復を促進できます。専門医と相談して治療方針を見直しましょう。当院では、薬物療法以外のアプローチも提供しています。

予防方法はありますか？

確実な予防法はありませんが、風邪などの感染症予防、ストレス管理、規則正しい生活習慣が発症リスクを下げる可能性があります。定期的な体調管理と早期の症状対応が重要です。

前庭神経炎で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

前庭神経炎の症状が改善されることで、これまで制限されていた活動を再び楽しむことができるようになります。仕事への復帰はもちろん、家族や友人との時間を大切にし、充実した毎日を送ることが可能になります。当院では、患者様一人ひとりの目標に合わせた治療計画により、最短での症状改善を目指します。

前庭神経炎は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。