尺骨神経麻痺

尺骨神経麻痺とは

尺骨神経麻痺とは、腕の内側から手の小指側を通る尺骨神経という神経が圧迫されたり損傷を受けたりすることで、小指と薬指にしびれや麻痺が生じる状態です。この神経は手の細かい動きをコントロールする筋肉を支配しているため、障害されると箸を持つ、ボタンを留める、文字を書くなどの日常的な動作が困難になります。

厚生労働省の患者調査によると、末梢神経系の疾患で医療機関を受診する患者数は年間約15万人とされています。尺骨神経麻痺は末梢神経障害の中でも比較的頻度の高い疾患で、特に50歳以上の男性に多く見られる傾向があります。デスクワークの増加に伴い、近年患者数は増加傾向にあると推測されています。

尺骨神経麻痺を放置すると、初期の軽いしびれから徐々に症状が悪化していきます。手の筋肉が萎縮し始め、小指と薬指が鉤爪のように変形する「鉤爪変形」が起こります。さらに進行すると握力が著しく低下し、ペンを持つ、小銭を掴む、ボタンを留めるなどの基本的な日常動作が困難になります。

最終的には手の機能が大幅に制限され、仕事や家事に深刻な支障をきたし、生活の質が著しく低下する可能性があります。一度変形や筋萎縮が進行すると、治療を行っても完全な回復は困難になります。

尺骨神経麻痺の原因

開院以来、当院には尺骨神経麻痺でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、尺骨神経麻痺の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

尺骨神経麻痺の原因として次のものが挙げられます。

尺骨神経麻痺は複数の原因が絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、神経の通り道での圧迫や血流障害が発生し、神経機能の低下が起こります。それは人によって違い、単に神経の圧迫を取り除くだけでは、全ての問題は取り切れません。

一人ひとりの原因が違うからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。尺骨神経麻痺なら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

尺骨神経麻痺への対応として、次のようなものが一般的です。

薬物療法

痛みや炎症を抑えるための非ステロイド性抗炎症薬や、神経の回復を促すビタミンB12の投与が行われます。しかし長期間の服用により胃腸障害や肝機能障害などの副作用が現れる可能性があります。また根本的な原因の解決にはならないため、症状の再発リスクがあります。

装具療法

夜間に肘を伸ばした状態で固定する装具を使用し、神経への圧迫を軽減します。しかし長期間の固定により筋力低下や関節の拘縮が起こる可能性があります。また日常生活での不便さを伴います。

理学療法

専門的なストレッチや運動により神経にかかる圧力を軽減し、血行を促進します。しかし効果を実感するまでに時間がかかり、継続的な通院が必要となるため時間的・経済的負担が大きくなります。

神経ブロック注射

神経の興奮を抑えるための注射により症状の軽減を図ります。しかし一時的な効果にとどまることが多く、繰り返しの注射が必要になる場合があります。

手術療法

保存的治療で効果が見られない場合、神経剥離術や神経移行術などの外科的治療が行われます。しかし手術による合併症のリスクがあり、術後の回復に時間がかかります。また手術を行っても完全な機能回復が保証されるわけではありません。

尺骨神経麻痺を改善するために

まずはあなたの尺骨神経麻痺の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、尺骨神経麻痺の原因を見つけ出します。検査結果を分かりやすく説明し、あなたの健康目標を達成するために、ケア計画を立てて、施術を進めていきます。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

尺骨神経麻痺と大きく関わっている箇所を詳細に分析します。首や背骨の可動域検査、全身の姿勢分析、筋肉や神経の状態、日常生活でのどんな姿勢で過ごしている時間が多いかをチェックするなどの検査をします。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージ、整骨院での治療で効果を感じなかった方も諦めずにご相談ください。

尺骨神経麻痺のQ＆A

尺骨神経麻痺は自然に治りますか？

軽度の場合は自然治癒の可能性もありますが、多くの場合は適切な治療が必要です。放置すると症状が進行し、回復が困難になるため早期の対処が重要です。

尺骨神経麻痺の人がやってはいけないことは？

肘を長時間ついたり、肘を極端に曲げた状態を続けることは避けるべきです。また重いものを持つ作業や振動を伴う作業も症状を悪化させる可能性があります。

肘部管症候群とギヨン管症候群の違いは何ですか？

肘部管症候群は肘の内側で神経が圧迫される状態で、ギヨン管症候群は手首の小指側で圧迫される状態です。症状の現れ方や治療法に違いがあります。

どのくらいの期間で症状は改善しますか？

症状の程度や治療法により異なりますが、軽度なら数週間から数か月、重度の場合は1年以上かかることもあります。早期治療ほど回復期間は短くなります。

手術以外に根本的な治療法はありますか？

カイロプラクティックによる脊椎や関節の調整により、神経への圧迫を軽減し根本的な改善を図ることが可能です。姿勢の改善も重要な要素となります。

再発を防ぐにはどうすればよいですか？

正しい姿勢の維持、適度な運動、作業環境の改善が重要です。また定期的なメンテナンスにより体のバランスを整えることで再発を予防できます。

仕事を続けながら治療できますか？

多くの場合、仕事を続けながら治療が可能です。ただし作業環境の調整や休憩の取り方を工夫することで、治療効果を高めることができます。

症状が悪化するサインはありますか？

しびれの範囲が広がる、筋力低下が進行する、手の変形が現れるなどは悪化のサインです。これらの症状が現れたら早急に専門家に相談することが大切です。

両手に症状が出ることはありますか？

片手に症状が出ることが多いですが、両手に症状が現れることもあります。全身の姿勢バランスの問題が関与している場合に両側性の症状が見られることがあります。

カイロプラクティックは効果がありますか？

カイロプラクティックは脊椎や関節の調整により神経への圧迫を軽減し、根本的な改善を図ることができます。25年間で17万人の施術実績からも効果が確認されています。

尺骨神経麻痺で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックと尺骨神経麻痺は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

尺骨神経麻痺は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。