神経調節性失神

神経調節性失神とは

神経調節性失神とは、自律神経の調節がうまくいかなくなることで、脳への血流が一時的に低下し、意識を失ってしまう状態のことです。体の機能を無意識に調整している自律神経（交感神経と副交感神経）のバランスが崩れることで、血圧が下がったり心拍数が遅くなったりして、脳に十分な血液が届かなくなります。通常は数分以内に意識が戻り、後遺症は残りませんが、転倒による外傷のリスクがあります。

日本において神経調節性失神を含む失神経験者は日本人全体の約2割が経験していると報告されています。厚生労働省の研究班による調査では、神経調節性失神患者の特徴として、罹患年数が3年以上の長期化例が47％、そのうち重症難治例が全体の約22％を占めることが明らかになっています。

神経調節性失神を放置すると、失神による転倒で頭部外傷や骨折などの重篤な外傷を負うリスクが高まります。頻回に失神を繰り返す場合、背景に糖尿病や不整脈、心臓弁膜症などの重大な疾患が隠れている可能性があり、適切な診断と治療を受けないまま放置すると生命に関わる事態に発展する恐れがあります。また、失神への不安から外出や仕事を控えるようになり、社会生活に深刻な支障をきたし、最終的には就労困難や学業継続が困難になる可能性があります。症状が長期化すると、うつ状態や不安障害を併発するケースも報告されています。

神経調節性失神の原因

開院以来、当院には神経調節性失神でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、神経調節性失神の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

神経調節性失神の原因として次のものが挙げられます。

神経調節性失神は複数の原因が絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、自律神経の調節異常や血圧・心拍数の急激な変化などが発生し、脳血流の低下による失神が発症します。長時間の立位、痛み刺激、精神的ストレス、過労などが引き金となり、自律神経のバランスが崩れて血圧低下と徐脈を引き起こすことも大きな要因となります。

一人ひとりの原因が違うからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。神経調節性失神なら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

神経調節性失神への対応として、次のようなものが一般的です。

薬物療法

重症例に対してβ遮断薬や血管収縮薬などを用いて血圧や心拍数の調整を行います。しかし効果が限定的で副作用のリスクがあり、根本的な解決にならない場合が多く、継続的な服薬が必要です。

ペースメーカー治療

徐脈が主体の重症例に対して、心拍数を一定に保つためのペースメーカー植込み術を行います。しかし手術による感染リスクや機器の故障・電池交換が必要で、若年者には心理的負担が大きく、MRI検査に制限が生じます。

生活指導

水分摂取の増加、塩分摂取、弾性ストッキングの着用、起立調節訓練などの指導を行います。しかし効果に個人差があり、継続的な実践が困難で、日常生活の制限が多く、社会復帰までに時間がかかります。調査によると、どのタイプの神経調節性失神でも「効果のあった治療方法は無い」という回答が最も多く約4割を占めています。

神経調節性失神を改善するために

まずはあなたの神経調節性失神の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、神経調節性失神の原因を見つけ出します。検査結果を分かりやすく説明し、あなたの健康目標を達成するために、ケア計画を立てて、施術を進めていきます。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

神経調節性失神と大きく関わっている自律神経の機能を詳細に分析します。首や背骨の可動域検査、全身の姿勢分析、筋肉や神経の状態、血圧や心拍数の変動、日常生活でのどんな姿勢で過ごしている時間が多いかをチェックするなどの検査をします。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージ、整骨院での治療で効果を感じなかった方も諦めずにご相談ください。

神経調節性失神のQ＆A

神経調節性失神は自然に治りますか？

軽症例では生活習慣の改善で自然軽快する場合もありますが、重症例や長期間続く場合は専門的な治療が必要で、約2割の患者は長期化する傾向があります。

神経調節性失神の人がやってはいけないことは？

長時間の立位、急激な体位変換、脱水状態、過度の疲労、高温環境での作業は避けるべきです。また前兆症状を感じたら無理をせず休息を取ることが重要です。

失神と意識消失の違いは何ですか？

失神は一過性の意識消失の一種で、脳血流低下が原因です。てんかんや低血糖による意識消失とは発症機序が異なり、適切な鑑別診断が必要です。

神経調節性失神は遺伝しますか？

直接的な遺伝性はありませんが、自律神経機能の特性や体質的要因は家族内で類似することがあり、生活環境や体質的素因が影響する場合があります。

どの診療科を受診すれば良いですか？

循環器内科や神経内科、起立性調節障害専門外来での診察が適切です。症状に応じて複数科での連携診療が必要になる場合もあります。

神経調節性失神を完治させることは可能ですか？

軽症例では完治も期待できますが、重症例では症状コントロールが主目標となります。早期診断と適切な治療により予後改善が期待できます。

神経調節性失神で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックと神経調節性失神は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

神経調節性失神は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。