正中神経麻痺

正中神経麻痺とは

正中神経麻痺とは、首から腕を通って親指・人差し指・中指の感覚や動きをコントロールしている正中神経が、手首や肘の部分で圧迫されることによって起こる神経の障害です。手首には手根管という骨と靭帯で囲まれたトンネルがあり、この中を正中神経が通っています。何らかの原因でこのトンネル内の圧力が高まると、神経が圧迫されて親指から中指にかけてのしびれや痛み、運動障害が現れます。

日本における正中神経麻痺の正確な有病率や発症率については大規模調査が未だ行われておらず不明ですが、海外では一般人口における有病率は約4％で、女性が男性の3～10倍罹患しやすいとされています。日本整形外科学会の2021年度データによると、手根管開放手術を受けた患者は年間18,446例で、女性が約2倍多く発症しています。

正中神経麻痺を放置すると、初期の軽いしびれから徐々に痛みが強くなり、最終的には親指の筋肉が萎縮して物をつまむ動作ができなくなります。具体的には、細かい作業であるボタン留めや箸使いなどができなくなり、母指球筋の筋萎縮が進行して見た目が大きく変わってしまいます。慢性的な痛みやしびれに悩まされ、反対の手にも負担がかかって症状が出る可能性があります。日常生活では文字を書く、料理をする、衣服の着脱などの基本的な動作が困難になり、仕事や家事に大きな支障をきたします。特に細かい作業が必要な職業に従事している方は、仕事の継続が困難になる可能性があり、夜間の痛みにより睡眠の質が低下し、日中の集中力や判断力にも影響を及ぼします。最悪の場合、手の機能が完全に失われ、日常生活に介助が必要になる可能性もあります。

正中神経麻痺の原因

開院以来、当院には正中神経麻痺でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、正中神経麻痺の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

正中神経麻痺の原因として次のものが挙げられます。

正中神経麻痺は複数の原因が絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、パソコン作業、手芸、楽器演奏など、手首を酷使する動作を長時間続けることで手根管内の圧力が高まります。また、女性ホルモンの変化により手根管内の組織が腫れやすくなったり、糖尿病により神経が障害されやすくなったりと、様々な要因が神経圧迫を引き起こします。背骨のズレが神経の流れを阻害し、手への神経伝達が不正常になることも大きな要因となります。

一人ひとりの原因が違うからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。正中神経麻痺なら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

正中神経麻痺への対応として、次のようなものが一般的です。

保存療法（安静・固定）

日常生活で手首の安静を基本とし、サポーターや装具による固定を行います。しかし長期間の固定により筋力低下や関節の拘縮が生じる可能性があり、根本的な原因の改善にはつながりません。症状の緩和は期待できますが、原因である神経圧迫そのものは改善されないため、完治には至りません。

薬物療法

痛みや炎症を抑えるために湿布や内服薬、ステロイド注射を使用します。しかし痛み止めや湿布は症状を一時的に緩和するだけで、根本的な解決にはならず、長期使用による副作用の懸念があります。ステロイド注射も効果は限定的で、何度も繰り返すことはできません。

物理療法

電気治療や温熱療法などで症状の緩和を図ります。しかし症状の軽減効果は限定的で、継続的な通院が必要になり、根本的な改善は期待できません。血流改善などの効果はありますが、神経圧迫の原因を取り除くことはできません。

手術療法

保存的治療で効果がない場合、手根管開放術により神経の圧迫を解除します。しかし手術には感染や神経損傷などのリスクがあり、術後の回復期間や機能回復に時間がかかる場合があります。また、手術により症状は改善されても、元の原因が残っている場合は再発の可能性もあります。

正中神経麻痺を改善するために

まずはあなたの正中神経麻痺の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、正中神経麻痺の原因を見つけ出します。検査結果を分かりやすく説明し、あなたの健康目標を達成するために、ケア計画を立てて、施術を進めていきます。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

正中神経麻痺と大きく関わっている箇所を詳細に分析します。首や手首の可動域検査、全身の姿勢分析、筋肉や神経の状態、日常生活でのどんな姿勢で過ごしている時間が多いかをチェックするなどの検査をします。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージ、整骨院での治療で効果を感じなかった方も諦めずにご相談ください。

正中神経麻痺のQ＆A

正中神経麻痺は自然に治りますか？

軽度の症状であれば自然に改善することもありますが、原因を取り除かなければ再発や悪化の可能性が高く、早期の適切な治療が重要です。

正中神経麻痺の人がやってはいけないことは？

手首を酷使する反復動作や重いものを持つこと、痛みを我慢して無理な動作を続けることは症状を悪化させるため避けるべきです。

手根管症候群と正中神経麻痺の違いは何ですか？

手根管症候群は正中神経麻痺の一種で、手首の手根管での神経圧迫によるものです。正中神経麻痺はより広い概念で肘や前腕での障害も含みます。

どのくらいの期間で症状は改善しますか？

症状の程度や原因により異なりますが、適切な治療を行えば軽度であれば数週間、重度でも数ヶ月で改善が期待できます。

手術以外の治療法はありますか？

保存療法として安静、装具療法、薬物療法があり、カイロプラクティックなどの手技療法も効果的な場合があります。

完治は可能ですか？

早期発見・治療により完治は十分可能ですが、進行した場合は機能の完全回復が困難になる場合があります。

正中神経麻痺で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックと正中神経麻痺は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

正中神経麻痺は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。