腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎とは

腸脛靭帯炎とは、太ももの外側を通る大きな靭帯である腸脛靭帯に炎症が起こる状態のことです。この靭帯は骨盤から膝の下の骨まで繋がっており、膝の曲げ伸ばし動作の際に膝外側の骨の突起部分と繰り返し摩擦することで炎症を起こし、膝の外側に痛みが生じます。ランナーに多く発症することから「ランナー膝」とも呼ばれています。

腸脛靭帯炎の正確な患者数に関する厚生労働省の統計は限定的ですが、ランナーにおける下肢障害の中で腸脛靭帯炎は最大22.2%の発生率が報告されています。日本のランニング人口は約1000万人とされており、その中で腸脛靭帯炎を経験するランナーは相当数に上ると推定されます。

腸脛靭帯炎を適切に治療せずに放置すると、症状の深刻化が進みます。痛みの慢性化により、炎症が慢性的になり、常時痛みを感じるようになります。軽度であれば5～10km程度のジョギングは可能ですが、重度になると歩行時にも痛みが生じるようになります。活動制限の拡大により、日常生活での階段昇降や歩行が困難になり、生活の質が著しく低下します。最終的には手術が必要になる場合もあります。他部位への影響として、痛みを避けるための歩行や走行フォームの変化により、腰や反対側の膝など他の部位に過度の負担がかかり、新たな障害を引き起こすリスクが高まります。

腸脛靭帯炎の原因

開院以来、当院には腸脛靭帯炎でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや臨床実績から言えることは、腸脛靭帯炎の原因はひとつではなく、複数の原因から起こるということです。

腸脛靭帯炎の原因として次のものが挙げられます。

腸脛靭帯炎は複数の原因が絡み合って引き起こされる症状です。

この複数の原因が引き金となり、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆の摩擦が増加し炎症を起こします。ランニングや自転車競技などで膝の曲げ伸ばし動作を過度に繰り返すことや、ウォームアップ不足による柔軟性の低下、接地から蹴り出し動作の間に膝が内側に入る「ニーイン」現象により、腸脛靭帯に過度な負荷がかかります。さらにO脚や回内足、脚長差などの骨格バランスの問題により、膝への負担が不均等になることも影響します。

一人ひとりの原因が違うからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。腸脛靭帯炎なら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

腸脛靭帯炎への対応として、次のようなものが一般的です。

安静・休養

炎症を起こしている運動をしばらく休止し、患部の回復を図ります。しかし長期間の運動休止により筋力低下や心肺機能の低下が起こり、復帰後に元の体力に戻すまでに時間がかかります。また、必要以上の安静はかえって治癒期間を長引かせる可能性があります。

薬物療法

消炎鎮痛薬の服用や湿布の使用により、炎症と痛みを抑制します。しかし一時的な症状緩和は期待できますが、根本的な原因解決には至らず、薬の効果が切れると痛みが再発することが多くあります。長期使用による副作用のリスクも考慮が必要です。

物理療法

超音波治療や電気療法、アイシングなどにより炎症症状の改善を図ります。しかし症状の軽減には効果的ですが、継続的な通院が必要で時間と費用がかかります。また、原因となる動作パターンや環境要因が改善されなければ根本解決になりません。

腸脛靭帯炎を改善するために

まずはあなたの腸脛靭帯炎の原因について、検査を通じて明らかにします。原因をぼんやり捉えたまま治療を進めては、一時的な改善はあったとしても、根本的な改善にはつながらないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、腸脛靭帯炎の原因を見つけ出します。検査結果を分かりやすく説明し、あなたの健康目標を達成するために、ケア計画を立てて、施術を進めていきます。

当院の特徴

カイロプラクティック大学を卒業している院長の佃隆、又は副院長の佃美香が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

腸脛靭帯炎と大きく関わっている箇所を詳細に分析します。膝や腸脛靭帯の可動域検査、全身の姿勢分析、筋肉や神経の状態、ランニングフォームや日常生活でのどんな姿勢で過ごしている時間が多いかをチェックするなどの検査をします。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージ、整骨院での治療で効果を感じなかった方も諦めずにご相談ください。

腸脛靭帯炎のQ＆A

腸脛靭帯炎は自然に治りますか？

軽度の場合は適切な休養により自然治癒することもありますが、根本的な原因（フォームや環境要因）を改善しなければ再発を繰り返す可能性が高く、専門的な治療とケアが重要です。

腸脛靭帯炎の人がやってはいけないことは？

痛みを我慢して運動を継続すること、硬い路面での走行、急激な運動量の増加、ウォームアップやクールダウンの省略などは症状を悪化させるため避けるべきです。

腸脛靭帯炎と膝関節症の違いは何ですか？

腸脛靭帯炎は膝外側の靭帯の炎症による痛みですが、膝関節症は関節軟骨の摩耗や変性による疾患で、痛みの部位や原因、症状の現れ方が異なります。

どのくらいの期間で完治しますか？

症状の程度により異なりますが、適切な治療を受けた場合でも完全回復まで3か月以上かかることが多く、他のランニング障害に比べて治癒期間が長い傾向があります。

ランニングはいつから再開できますか？

歩行や階段昇降などの日常動作で痛みを感じなくなってから、軽いウォーキングやジョギング程度から段階的に再開することが推奨されますが、専門家の指導下で行うことが重要です。

手術が必要になることはありますか？

腸脛靭帯炎は保存的治療が基本であり、手術が適応となることはほとんどありませんが、慢性化して他の治療法で効果が得られない場合には外科的治療が検討されることもあります。

腸脛靭帯炎で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックと腸脛靭帯炎は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

腸脛靭帯炎は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。