側弯症の治し方｜経過観察中でもできることがある

こんにちは、ファミリーカイロプラクティック三鷹院の佃です。この記事を開いてくださったあなたは、きっと背骨の曲がりや姿勢の歪みについて不安を感じていたり、お子さんの側弯症について情報を集めていたりするのではないでしょうか。

体がつらい中で、それでも自分で調べようとするその行動力は本当に素晴らしいと思います。痛みや不安を抱えながらも、なんとか良くなりたいと前を向いているあなたに、心からエールを送りたいです。

実は私自身も、幼少期から体の不調に悩み続けてきた一人です。ねこ背に伴う腰痛、野球肘、膝の痛み、首の痛み、さらには自律神経失調症、下痢、喘息など、さまざまな症状を抱えていました。だからこそ、体の悩みを抱える方の気持ちが痛いほどわかります。

この記事では、側弯症の原因から改善のためのアプローチまで、32年間で32万人以上を施術してきた経験をもとにお伝えしていきます。少しでもあなたの不安が軽くなれば嬉しいです。

そもそも側弯症とはどんな状態なのか

側弯症とは、本来まっすぐであるはずの背骨が左右に曲がってしまう状態を指します。正面から見たときに背骨がS字やC字のようにカーブし、多くの場合はねじれも伴います。軽度であれば自覚症状がないことも多いのですが、進行すると肩の高さの左右差や肋骨の出っ張り、腰痛や背中の痛みといった症状が現れてきます。

日本側弯症学会の調査によると、背骨の曲がりが10度を超える側弯症は全体の2〜3％に見られます。これは日本の人口に換算すると約250万人から375万人が該当する計算です。さらに治療が必要とされる20度以上の側弯症は0.3〜0.5％で、38万人から63万人の方がいると推定されています。

特に思春期の女子に多く発症するのが特徴で、男子と比べて5〜8倍の発症率があるとされています。成長期に急激に進行することもあるため、早期発見と適切な対応が重要になってきます。

側弯症を放置するとどうなるか

軽度だから大丈夫と油断していると、成長期を経て中度、重度へと進行してしまうケースは珍しくありません。進行すると肋骨の変形により胸郭が狭くなり、呼吸機能に影響が出ることもあります。

重度になると心肺機能にも深刻な影響を与え、日常生活に大きな支障をきたします。慢性的な腰痛や背部痛が悪化したり、神経が圧迫されて手足のしびれや筋力低下が生じたりすることもあるのです。

また、見た目の変化は精神的な負担も大きく、特に思春期のお子さんにとっては学校生活や人間関係にも影響を及ぼすことがあります。だからこそ、早めの対処が大切なのです。

側弯症の原因は一つではない

当院には開院以来、側弯症でお困りの方が数多く来院されています。32年間の臨床実績から言えることは、側弯症の原因はひとつではなく、複数の要因が絡み合って発症するということです。

側弯症の種類と原因

側弯症にはいくつかの種類があります。最も多いのは原因が特定できない特発性側弯症で、全体の約8割を占めています。遺伝的要因や成長期のホルモンバランスの変化が関与していると考えられていますが、明確な原因はまだ解明されていません。

先天性側弯症は生まれつき背骨の形成に異常があることで発症します。神経筋性側弯症は脳性麻痺や筋ジストロフィーなど、神経や筋肉の病気により背骨を支える筋力のバランスが崩れることで起こります。

その他にも、出産時の吸引分娩や鉗子分娩による外傷、長年の姿勢不良が引き金となるケースもあります。一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには丁寧な検査で原因を特定することが何より重要になるのです。

病院で行われる一般的な治療法

側弯症と診断された場合、病院ではどのような治療が行われるのでしょうか。一般的には症状の程度によって、いくつかの選択肢があります。

経過観察

軽度の側弯症では、定期的にレントゲン検査を行いながら進行の有無を確認する保存的治療が選択されることが多いです。ただし、これは積極的に進行を止める治療ではないため、いつ悪化するかという不安を抱えながら過ごすことになります。

装具療法

成長期で中等度の側弯症の場合、コルセットを装着して進行を抑制する方法があります。効果が期待できる一方で、1日18時間以上の長時間装着が必要なことも多く、特に思春期のお子さんにとっては精神的な負担が大きくなりがちです。装具による皮膚トラブルや、装着中の筋力低下のリスクもあります。

手術療法

高度の側弯症に対しては、金属製の器具を用いて背骨を固定し矯正する手術が行われることがあります。根本的な矯正が可能な反面、体への負担が大きく、術後の可動域制限や長期間のリハビリが必要になります。費用も高額になることが多いです。

理学療法

筋力強化や姿勢改善を目的とした運動療法も補助的に行われます。継続的な取り組みが必要で、効果を実感するまでに時間がかかることが多いです。

側弯症の方がやってはいけないこと

側弯症を改善したいという思いから、自己流でストレッチや筋トレを始める方もいらっしゃいます。しかし、間違った方法で行うとかえって症状を悪化させてしまうことがあるので注意が必要です。

激しいねじり動作を伴う運動は、背骨に負担をかけてしまいます。また、重いものを持つ作業や、長時間同じ姿勢を続けることも症状を悪化させる原因になります。

特に気をつけていただきたいのは、原因を特定しないまま行うセルフケアです。側弯症には個人差があり、曲がっている方向や程度、ねじれの有無など一人ひとり状態が異なります。ネットで見つけたストレッチが自分に合っているとは限らないのです。

側弯症を改善するためのカイロプラクティックアプローチ

当院では、まずお一人おひとりの側弯症の原因について、検査を通じて明らかにすることから始めます。原因をぼんやり捉えたまま施術を進めても、一時的な改善はあったとしても根本的な改善にはつながらないからです。

5種類の独自検査で原因を特定

姿勢、関節、筋肉、神経、バイタルの5つの視点から現在の状態を可視化し、症状の原因を特定します。姿勢分析ソフトを用いた全身の数値化、82箇所の筋肉・神経を調べる検査、関節の動きを調べるカイロプラクティック検査など、多角的なアプローチで問題点を探ります。

検査結果をわかりやすくご説明し、あなたの健康目標を達成するためのケア計画を立てて施術を進めていきます。

神経系へのアプローチ

カイロプラクティックでは、背骨の可動域制限や筋肉の緊張を改善することに加え、神経系の調整に重点を置いた施術を行います。背骨は神経の通り道でもあるため、背骨の歪みは神経の働きにも影響を与えます。神経の流れを整えることで、体全体のバランスを改善していくのです。

日常生活での姿勢指導

施術だけでなく、日常生活での姿勢の取り方や、ご自宅でできるセルフケアの方法もお伝えしています。側弯症の改善には、院での施術と日常生活での意識の両方が大切です。正しい知識を持って適切なケアを続けることで、症状の進行を防ぎ、改善へとつなげていくことができます。

側弯症は早期対応がカギを握る

側弯症は自然に治ることはありません。特に成長期には進行するリスクが高いため、早めの対応が重要です。しかし、早く気づいて適切に対処すれば、進行を抑えたり、症状を改善したりすることも可能です。

当院に来院された方の中には、経過観察と言われて不安を抱えていた方、装具療法に精神的な負担を感じていた方、手術を避けたいと考えていた方など、さまざまな悩みを持った方がいらっしゃいました。全身の姿勢と各部位の筋肉や神経の検査を行う当院のカイロプラクティックは、側弯症と非常に相性がよく、多くの方が改善を実感されています。

背中の痛みから解放されてぐっすり眠れるようになった方、体型の歪みが改善されて自信を持てるようになった方、呼吸が楽になって活動的な生活を取り戻した方など、嬉しいご報告をたくさんいただいています。

私自身の経験からお伝えしたいこと

冒頭でも少し触れましたが、私は幼少期からさまざまな体の不調に悩まされてきました。ねこ背がひどく、それに伴う腰痛は常にありました。野球をやっていたので野球肘にもなりましたし、膝の痛みや首の痛みも抱えていました。

体の痛みだけではありません。自律神経失調症、慢性的な下痢、喘息など、外からは見えにくい症状にも苦しんでいたのです。病院や治療院を転々としましたが、どこに行っても良くならない日々が続きました。

そんな私を救ってくれたのがカイロプラクティックでした。施術を受け始めてから、長年悩んでいた症状が少しずつ改善していったのです。この経験があるからこそ、今度は私が同じように悩んでいる方の力になりたいと、カイロプラクターの道を選びました。

だからこそ、声を大にしてお伝えしたいことがあります。どこに行っても良くならなかったとしても、諦めないでください。原因がわかれば、改善への道は開けます。

一人で悩まず、いつでもご相談ください

この記事をここまで読んでくださったあなたは、本当に真剣に自分の体と向き合おうとしているのだと思います。側弯症の症状でつらい中、それでも情報を集めて改善法を探しているその姿勢は、本当に立派です。

周りに理解してもらえず、一人で抱えているつらさは私にもわかります。でも、どうか一人で抱え込まないでください。側弯症は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。

お子さんの姿勢が気になる親御さんも、ご自身の背中の歪みに悩んでいる方も、まずは検査を受けて体の状態を一緒に確認してみませんか。症状の原因がわかれば不安がなくなります。不安がなくなれば、前を向いて歩き出すことができます。

あなたには、健康になる伸びしろがまだまだあります。その伸びしろを一緒に見つけて、喜び合えればと思っています。いつでもお気軽にご連絡ください。あなたのご来院を心よりお待ちしております。